SP210 / GP225 のゼロイング機能
ゼロイング機能は、失われた原点位置を自動で復旧するオプション機能です。センサをマニピュレータに取り付けて、ロボットが自分で少し動いて原点を測り直します。
対象機種
ゼロイング機能付きで注文したマニピュレータだけが対象です。制御装置は YRC1000 です。
| 形式 | 機種 |
|---|---|
| YR-1-06VX225-*** | GP225、SP210 |
| YR-1-06VX180-*** | GP180、SP165 |
| YR-1-06VX180-120-*** | GP180-120、SP165-105 |
いつ使うか
原点位置は、各軸エンコーダのパルス値として YRC1000 に記憶され、出荷時に登録済みです。通常の運転ではゼロイングはいりません。次の場合に原点位置が失われるので、ゼロイングで復旧します。
- モータを交換したとき
- エンコーダを交換したとき
- マルチポート内の、エンコーダ用バックアップバッテリが切れたとき
注記
- 原点位置はバックアップバッテリで保持されています。バッテリが切れたままだと、ゼロイングをしても電源を切ると再び失われます。バッテリは定期的に交換してください。
- マニピュレータと YRC1000 の組み合わせを変えた場合は、ゼロイングで正確な原点位置を出せません。
必要な機器
| 機器 | 形式 | 数量 |
|---|---|---|
| センサ | HW0381863-A | 1 |
| アンプ | HW0381864-A | 1 |
| リード組み | HW0470652-A | 1 |
| 通信ケーブル | C232N-915 | 1 |
| 通信インターフェース | REX-USB60F | 1 |
通信インターフェースはプログラミングペンダントの USB スロットに挿します。センサ、アンプ、通信インターフェースは精密機器なので、扱いと保管に注意してください。
始める前の条件
- ツールを外す:ツールの重さがゼロイングの精度に大きく影響します。
- 管理モードにする:ゼロイングのメニューは、セキュリティモードが管理モードのときだけ使えます。
- 手順を間違えると、ロボットが誤動作するおそれがあります。
手順の流れ
- 機器をつなぐ:通信インターフェースをペンダントの USB スロットに挿し、通信ケーブルでアンプとつなぎ、アンプにリード組みをつなぎます。センサはまだつなぎません。
- センサ取付部を開ける:サーボオフの状態で、測る軸のプラグとカバーを外します。カバーを付けたままだとセンサを傷めます。
- 合マークを合わせる:ティーチモードで、各軸の原点位置合わせマークを合わせます。センサ穴にスパッタ、ヒューム、さびがあれば掃除します。
- B 軸を測るときは R 軸を、T 軸を測るときは R 軸と B 軸を原点(0 パルス)にしておきます。それらもゼロイングが必要なら先に行います。
- センサを付ける:工具を使わず、無理な力をかけずにセンサを穴に入れ、リード組みをつなぎます。アンプの電源を入れます(長く入れっぱなしだったなら一度切って入れ直します)。
- ゼロイングを実行する:ティーチモードでメインメニューの【ロボット】→【ゼロイング】を開き、測る軸を選びます。サーボオンして【ゼロイング】→【OK】を押すと、ロボットが自動で動きます。動きはごく小さく見えにくいので、人が近づかないようにします。
- 片付ける:完了メッセージと計算された ABSO データが出たら、サーボオフ、アンプ電源オフにし、センサを外します。センサを付けたままロボットを動かすとセンサを傷めます。プラグとカバーを元に戻します。
- 位置を確認する:【ロボット】→【第2原点】で第2原点へ動かし、ずれがないか見ます。そのあと【データ】→【位置確認】を行います。位置確認が終わるまで、再生による自動運転はできません。
- 再生の前に:ティーチモードで各教示点へ前進させてずれを確かめ、試運転をします。
エラーと対処
画面のメッセージは英語で表示されます。
| メッセージ | エラーコード | 内容 | 対処 |
|---|---|---|---|
| There is little depth of the hole or it is large. | 55550004 | センサのデータが異常 | 穴の汚れ、センサの外観や先端の曲がりを確認し、手順を確かめてやり直す |
| Switch mode to teach. | — | プレイモードで開始した | ティーチモードでやり直す |
| Keep servo on state in teach mode… | — | 開始時にサーボオンしていない | ゼロイング中はイネーブルスイッチを握ってサーボオンを保つ |
| Loop Error [The maximum measurement point were exceeded.] | 55550005 | ゼロイング処理の異常(パラメータや開始位置など) | メーカに問い合わせる |
| Loop Error [Acquiring a pulse went wrong.] | 55550006 | 通信異常(ソフトのバージョン不一致の可能性) | メーカに問い合わせる |
| Loop Error(ロボット動作の開始/停止、センサ値の取得) | 55550008、55550009、55550010 | 通信異常 | 詳細番号を控えてメーカに問い合わせる |
| Error [Sensor Amp (Read():D1)] | 55550044 | センサ値の読み取り失敗 | メーカに問い合わせる |
| Information(アンプ電源・RS-232C ケーブル・電池を確認) | — | 通信異常 | 電池アラームランプとケーブルを確認し、アンプ電源を入れ直してやり直す |
| Alarm : Sensor Amp (Battery) | — | アンプの電池不足 | 電池を新品に替える |
| Alarm : Sensor Amp (Write Error EEPROM)/(AD Over) | — | アンプ故障の可能性 | メーカに問い合わせる |
| Error [Sensor Amp (Auto Zero:OK)] | 55550046 | アンプのゼロ調整失敗 | メーカに問い合わせる |
| Error [No CtrlGroup] | 55550052 | 制御グループのないコントローラで実行した | ロボット制御グループのあるコントローラで行う |
| Error [No Axis] | 55550056 | 動かせる軸のない制御グループで実行した | 軸のある制御グループを指定する |
| Not Found : RS-232C USB | 55550001 | 通信カードがペンダントのスロットにない | スロットに挿す |
| Error [RS-232C Communication] | 55550017〜55550020 | アンプとの通信中のエラー | メーカに問い合わせる |
| Error Occur | — | 異常でゼロイングが中断した | 原因を取り除いて最初からやり直す |
| Operator Stop | — | [Stop]で中断した | 最初からやり直す |
| Error [Any axis don't set ABSO.] | 55550088 | ABSO を設定できなかった | メーカに問い合わせる |
| Loop Error [The maximum moving pulse over.] | 55550097 | 最大移動パルスを超えた | メーカに問い合わせる |
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出典:YASKAWA マニュアル HW1484429 に基づく。