GP25-12 の点検・グリース交換・バッテリ交換
GP25-12 の保守は GP25 とほぼ同じで、基本軸(S・L・U 軸)の減速機はグリース交換、手首側(R・B 軸減速機と R・T 軸ギヤ)は少量のグリース補給です。点検間隔はサーボ電源を入れていた時間で数えます。
保守作業は電源を切り、「通電禁止」などの表示をしてから行います。モータとマルチポートコネクタの間のコネクタを外すと、原点位置データ(ABSO データ)が消えます。
点検間隔と点検項目
| No. | 点検箇所 | 間隔 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 合マーク | 日常 | 原点姿勢でマークが合うか、ずれがないかを確認 |
| 2 | 外部全体 | 日常 | 油分のにじみ、亀裂の確認と清掃 |
| 3 | ベースのボルト | 1000 h ごと | 増し締め |
| 4 | 給電ケーブルコネクタ | 1000 h ごと | 緩みの確認 |
| 5(-A10 / -A11) | ジッパーチューブ(アーク溶接用途のみ) | 1000 h ごと/24000 h | スパッタの清掃と穴の確認/交換 |
| 5(-C10) | ドレンプラグ | 1000 h ごと | 結露でロボット内にたまった水分を抜く |
| 6 | B・T 軸タイミングベルト | 12000 h ごと | 張りと状態の確認 |
| 7 | 機内リード線 S・L・U 軸(電源基板を含む) | 日常/12000 h/24000 h | 傷・汚れの確認/フレキホースの状態確認/交換 |
| 8 | 機内リード線 B・T 軸 | 12000 h/24000 h | 固定部の状態確認/交換 |
| 9 | 機内バッテリユニット | 24000 h | バッテリアラームが出たとき、または 24000 h で交換 |
| 10 | S・L・U・R 軸モータ部 | 12000 h ごと | グリース漏れの確認 |
| 11 | S・L・U 軸減速機 | 12000 h ごと | グリース交換(グリースガン) |
| 12 | R・B 軸減速機 | 12000 h ごと | グリース補給(ハンドポンプまたは注射器) |
| 13 | R・T 軸ギヤ | 12000 h ごと | グリース補給(ハンドポンプまたは注射器) |
| 14 | オーバーホール | 36000 h | メーカーのサービス部門が実施 |
使うグリース
| 箇所 | -A10 / -A11 | -C10(防滴仕様) |
|---|---|---|
| S・L・U 軸減速機 | モリホワイト RE No.00 | RV グリース LB No.00 |
| R・B 軸減速機、R・T 軸ギヤ | ハーモニックグリース SK-1A | ハーモニックグリース SK-1A |
S・L・U 軸減速機のグリース交換(-A10 / -A11)
以下の量と手順は -A10 / -A11 の保守説明書によるものです。防滴仕様(-C10)専用の保守説明書は確認できていないので、-C10 では安川電機の資料で量を確かめてください。
| 箇所 | 注入量(目安) | 排出量 |
|---|---|---|
| S 軸 | 1650 g | 50 ± 5 g(57 ± 5 cc) |
| L 軸 | 750 g | 90 ± 5 g(103 ± 5 cc) |
| U 軸 | 370 g | 60 ± 5 g(69 ± 5 cc) |
- 注入前に排出口のプラグを必ず外します。グリースはグリースガンで入れます。
- グリース交換なら新旧のグリースが半々に出てきたところで止め、上の表の量を排出口から抜きます。
- 交換した軸は、なじみ動作(±45°、MOVJ VJ=50.00、各動作後にタイマ 1.0 秒、15 分間)を行います。
- 初回の補給だけに使う別の量は、保守説明書には書かれていません。
| 箇所 | グリース注入口 | グリース排出口 |
|---|---|---|
| S・L・U 軸 | 六角穴付きプラグ PT3/8 | 六角穴付きプラグ NPTF3/8 |
プラグにはシールテープ TB4501 を巻き、16.5 N·m(1.7 kgf·m)で締めます。天つりでは注入口と排出口が入れ替わります。
グリース交換の最後の手順でどちらの口(注入口か排出口か)のプラグを締めるかは、GP25 系の資料の間で書き方が違います。作業前に安川電機に確認してください。
R・B 軸減速機と R・T 軸ギヤのグリース補給
ハーモニックグリース SK-1A を少量だけ入れます。
| 箇所 | 補給量 | 注入口 | 締付け |
|---|---|---|---|
| R 軸減速機 | 7 g(7.6 cc) | 六角穴付きプラグ PT1/8 | 4.9 N·m(0.49 kgf·m)、シールテープ TB4501 |
| B 軸減速機 | 7 g(7.6 cc) | 六角穴付きボルト M6 | 6 N·m(0.6 kgf·m)、スリーボンド 1206C を塗布 |
| R 軸ギヤ | 3 g(3.3 cc)(減速機交換時は 85 g(92.4 cc)) | 六角穴付きプラグ | 4.9 N·m(0.49 kgf·m) |
| T 軸ギヤ | 注入口 1 と注入口 2 に各 2 g(2.2 cc) | 六角穴付きボルト M6 | 6 N·m(0.6 kgf·m) |
機内バッテリユニットの交換
バッテリユニット(HW1483880-A)は 3 個あり、マルチポートコネクタと一緒に取り付けられています。バッテリアラームが出たとき、または 24000 h で交換します。カバーの取付けボルトは M4×12 で、締付けトルクは 2.8 N·m です。
- 制御電源が入るとき:制御電源を入れてサーボオフにし、非常停止ボタンを押した状態で交換します。新しいユニットは結束バンドで留めます。
- 制御電源が入らないとき:マルチポートコネクタの「IN」ポートに、バッテリ交換用リード(HW1471281-A)とバックアップ用バッテリユニットを先につないでから交換します。交換が終わったら、バックアップ用ユニットはすぐに外します。つないだままにすると、新しいバッテリの電圧が下がります。
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出典:YASKAWA マニュアル HW1484889(GP25-12 取扱説明書 rev 4)、HW1485971(GP25-12 取扱説明書 防滴仕様 rev 0)、HW1484893(GP25-12/AR2010 保守説明書 rev 4)に基づく。英語版の取扱説明書 HW1484890 は rev 2 で、日本語版 rev 4 より古い。